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2017.06.12 / Category : Blog
国際ワークショップ “Bodies and Structures”参加報告

先日、University of California, Santa Barbara校にて開催された”Body and Structures: Deep-mapping the Spaces of Japanese History”(2017年6月8-11日)にご招待頂きました。近年アメリカ合衆国を中心に、”Space”を固定された空間として理解するのではなく、様々な資料を使って、”Space”がある時代、ある人々、またある感情や記憶によって、どのような意味を持ったのかという構築主義的視点が提示され、歴史学の分野でも実践の試みが始まっています。本ワークショップは、Kate McDonald先生(UCSB)やDavid Ambaras先生(North Carolina State Uni.)によって企画され、主にアメリカを拠点とした日本史研究者が10数名集まり、2日間みっちりと研究報告とディスカッションを行いました。私は、”Coffee Web: Remapping the Movements of People and Objects and Knowledge across Asia-Pacific Region”というタイトルで発表をさせて頂きました。発表では、ハワイー南洋―台湾というspaceが、20世紀前半の日本人や珈琲の「移動」によって「繋がる」プロセスを史料から読み解いてみました。まだ、Deep-mappingについては理解を深めていく必要がありますが、今回のワークショップに参加して、これまで文字資料として使ってきた資料が、3次元的に見えてきたのは大きな収穫でした。また、これまで日系移民(史)研究者との交流が多かったのですが、本企画では日本史研究者と知り合うことができ、共通の視点や興味関心を共有していることがわかり、研究対象地域の壁を越えた学術交流・共同研究の重要性をさらに認識しました。

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開放感のあるサンタバーバラの海